フィンランドの小学校事情。
今日 授業の一環で 最近できたばかりの小学校に見学に行ってきました。とても興味深かったので、日本の学校とどう違うのか、紹介したいと思います。
校舎の構造
前セメスターで大学付属の小中高校にも見学に行かせてもらったのだけれど、そこと今日行ったところとでは校舎の構造が大体おんなじでした。なのでフィンランドの校舎のアイデアは、これから書いていくようなかんじなんだろうとおもいます。
イメージとしては、日本の校舎が縦長なのに対して、フィンランドの校舎は平面的に広がっているかんじ。広いです。門はなくてとってもオープン!
まず、ビュッフェ式の食堂があり、みんなここでお昼ごはんを食べます。全学年が同時に昼休みに入るのではなくて、低学年から順番に時間をずらして昼休みに入るので、混むことはありません。
左手に見える白い机と椅子が食堂スペース。右手には図書館というか図書エリアになる予定の本棚と暖炉があります。日本と違うなあと思ったのは、図書館ってゆう区切られた部屋があるんじゃなくて、コモンエリアみたいなところに本棚があって身構えず自由に出入りできるところ。暖炉があるのも特徴的。すごくアットホームな空間が作られています。大学付属の小中学校では、この暖炉周りに集まって編み物をする放課後活動もありました。ステキすぎる!
教室に関しては、1.2年生、3.4年生、5.6年生の3つにグループ分けされていて、それぞれの教室の前に上の写真のようなコモンエリアがあります。学年によって色が違うのもステキだった!これは1.2年生ゾーン。ちなみに、3.4年生は緑、5.6年生は青でした。ソファーやクッションとかもあって、日本の学校じゃ見られない光景!
教室のようす。テーブルが多角的で、くっつけたりしやすいようなかたちになっている。基本的にそれぞれの教室に少なくとも一台はパソコンが置いてあるし、スクリーンもある。黒板じゃなくてホワイトボードで、大学付属の小中高校はもっとエレクトロニックなホワイトボード?でした!(笑)ホワイトボード自体タッチして操作できたりするやつ!(笑)単語がわからん!!教室の端には子供達それぞれの引き出しなり ロッカーがあり、ファイルとかをいれておけるのは日本と似てる。
そしておもしろいのは、隣の教室との区切りの壁が収納できちゃうこと。合同で授業をしたりもできるそう。子供達は授業中、自分の机に座って課題をやるだけでなく、さっきのコモンエリアに行ってやることもできる。自由だ〜〜。
ちなみに、宿題はあります!でも本当に基礎的なこと、子供達が家に帰って、誰の助けもなく自分でできることを宿題にするそう。
ここはクラフトクラス。結構本格的な道具が揃っていてびっくり。
こちらはいわゆる家庭科室。日本では学校でミシンを習うのはわりと普通だと思うけど、他のヨーロッパの国ではない方が多いらしく、みんな感動してる。フィンランドでは、知識的な教科よりも、クラフトやアートなど手を使うこと、クリエイティブなことに重きを置いているように思う。「教えられる」より「考える」こと。それが脳にいいと考えて、教育現場に取り入れる姿勢は日本も見習わないとなあと思う。
職員室
フィンランドの学校の素敵だなあって思うもう1つのポイントは、職員室がアットホーム空間なこと!
どの学校の職員室におじゃましても、こんな感じにキッチンがあって、コーヒーを飲んだり、お菓子をつまんだりできる。(笑)この向かい側にダイニングテーブルみたいなのがあって、休み時間は先生たちもここに集まって談笑している。余裕があるというか 日本の職員室みたいに仕事場感がないというか アットホームで本当に素敵!好きだ〜〜こんなところで働けたら幸せだろうなあと思う。
Special education
今回この学校におじゃましたのは、special education いわゆる特別支援教育についての授業の一環。なので、それを担当している先生にもお話を聞かせてもらい実際に授業の見学もさせてもらった。
今回は6年生の算数の授業。私は特別支援教育について日本で勉強したことがなかったので、全然知識がない状態なのだけれど、(レポート書くからまとめないといけない!!) 特別支援教育って障がいのある生徒にだけ提供されるものだと思っていた。でもここフィンランドでは、必ずしもそうではなくて、例えば今回のように数学だけまわりの子たちについていけない子も、何かしらのサポートを受けることができるんです。いつもの教室で、サポートする先生が付いてくれたり、何かしら他の子とは別の教材を使って少しレベルを落としてみたり、別の教室でより少人数で、教科書よりも写真のような教材を多用して学習したりなどなど、、生徒によってサポート体制は変わるけれど、この体制があるから、フィンランドの子供達ら塾に行かなくてもいいのかなあと思いました。
さらに、なにかしらサポートが必要な子たちは、自尊心が低いことが多いので、サポートする先生は彼らとたくさん話しをし、お互いに理解し信頼関係を築いて、なにがあっても大丈夫、自分らしくいたらいいよって、彼らに自信をつけてあげることが一番大事な仕事だって言ってた。担任の先生、親だけでなく、社会学者とも連帯してサポートする体制を整えているそう。
少人数だからこそできるサポートで、日本では難しいだろうけど、考えさせられることが多いのも事実です。授業内容や教え方は、フィンランド語で全然わかんないのがとってもざんねんだけど、実際に見学に行かせてもらえるだけで 学べることもたくさんあります。
以上フィンランドからお伝えしました!